楽しかった飲み会の翌日にやってくる二日酔い。せっかく楽しかった気分も、朝起きて二日酔いだと台無しになってしまいますよね。
その原因はアルコールを分解していく途中で発生する「アセトアルデヒド」にあります。今回は、二日酔いの仕組みと、主な原因とされるアセトアルデヒドをスムーズに分解していくために必須とされている「亜鉛」の効果をご紹介します。
亜鉛の働きをよく知って、上手に活用していくことで、二日酔いからさよならしましょう!
二日酔いはどうして起こるの?
飲みすぎたら二日酔いになるのは分かるけど、そもそもなんであんなに気持ち悪くなるのでしょうか。
お酒に含まれているアルコールは体にとって毒物なので、体内で無害なもの(最終的には水と炭酸ガス)に分解されます。
さらに詳しく言うと、アルコール→アセトアルデヒド→酢酸→水と炭酸ガス、という流れになっています。そして完全に無害な水と炭酸ガスになった時点で、尿として体外に排泄されます。
この分解過程で発生している「アセトアルデヒド」が、まだまだ人体にとって有害な物質であるために、体にとって不快な症状の原因となっているのです。
アルコールを完全に分解するには時間がかかり、早くて1時間程、遅いと8時間程かかるとされています。
二日酔いの症状としては、アセトアルデヒドによって不快な気分になる以外にも脱水症状や低血糖といった危険なものもあります。これらは血中のアルコール濃度が高いときに起きやすい症状です。
脱水症状にならないためには適切な水分補給が必要です。また、水分だけではアルコール摂取により尿からミネラルも多く失われるので、体の機能が落ちて、不快な気分をもたらす引き金にもなります。
低血糖になったら、それをカバーするために普段体内の肝臓と筋肉に貯蔵してあるグリコーゲンをたくさん消費してしまいます。その結果として、体がだるいなどの倦怠感を感じることになるのです。
このように、アセトアルデヒドのもたらす不快感、利尿作用や分解過程で水分が消費されることによる脱水症状、低血糖状態がもたらす倦怠感、などが総合的に「二日酔い」となって襲い掛かってくるのです。
アルコール分解に役立つ【亜鉛】
これらの種々の不快症状を防ぐために必要とされるのが「亜鉛」なのです。亜鉛と聞いても「金属?」と思ってしまう方もいるkもしれませんが、人体にとっては必須ミネラルで、毎日摂る必要がある「栄養素」なんです。
アルコールを分解するためには、多くの酵素の働きが関係しています。この酵素を順調に働かせるために必要なのが亜鉛です。
つまり、酵素と亜鉛がともに十分でなければアルコールをスムーズに分解することはできないということです。
年を取るとともにお酒が強くなくなったと感じるようになるのは、実は亜鉛の摂取量にも関係していると言われています。アルコールを分解する力は生まれつきのものであり、変わることはありません。
しかし、亜鉛を摂る量は年を取るとともに減っていく傾向があるのです。その理由は、亜鉛の吸収能力にあります。
亜鉛は小腸から吸収するものなのですが、もともとあまりたくさん吸収することができません。年齢が高くなるほどに、その吸収率は悪くなり、体内の亜鉛濃度も下がり、結果としてアルコールに弱くなったと考えるようになるのです。
原因の全てという訳ではありませんが、二日酔いが増えたり、昔よりお酒に弱くなってしまったと感じるようになっりした場合は、「亜鉛が足りていないのでは?」と疑ってみましょう。
若いころはたくさん飲んでも翌日ピンピンしてた、というのはアルコールを分解するための体内の酵素と亜鉛のバランスがしっかりしていたからです。
亜鉛が足りないと感じた場合は、亜鉛を多く含む食べ物を積極的に摂取しましょう!
まとめ
二日酔いの原因は、摂取したアルコールをスムーズに分解できず、アセトアルデヒドを体内に含んだままになっていることが主な原因です。アセトアルデヒドのもたらす不快感以外にも起きる脱水症状や低血糖状態にも注意する必要があります。
アルコールをスムーズに分解するには、体内のアルコール分解酵素を働かせるために必要な亜鉛が十分にあることが重要です。
「昔は二日酔いになることなんてなかったのに・・・」とおいう方は、まずは亜鉛不足を疑ってみてください。亜鉛をしっかり摂取することで、アセトアルデヒドをスムーズに分解して、二日酔いとさよならしましょう。